身近なようであまり知らない出版業界。
何をしているのか、どうやって出版されるのか、詳しい業務の内容は専門的になるのでまた後日に。
今回は、もう少し広く出版社をとらえてお話したいと思います。
そして、もしあなたが著者であり電子書籍化をお考えでしたら、ご依頼される出版社や代理店にどういうチカラをお求めになるのか、じっくり検討してみてください。
まず、弊社は「小さな電子出版社」です。
「出版社」の定義とまでは言いませんが、出版を請け負うには間違いなく以下の2つの技術と必要です。
編集力
企画力
●編集力とは
雑誌や小説などのジャンルに関わらず、制作するには書籍作りのルールがあり、書籍のジャンルごとにさらに細分化されています。
時代とともにそのルールは変化していますが、100年近く培われてきた読ませるための技術をまとめたもので、そのルールを知らなければ”読み物”として成立しないこともしばしば。
●企画力とは
書籍をつくるとき、特に定期発行される雑誌などの場合は、特に重要となるのが「企画力」です。
定期的に斬新な案を出すという単純なものではなく、そのベースにある”視点”を意識したうえで企画できるかがポイントとなります。
雑誌の場合、購入する「読者」・掲載店「スポンサー」の視点が大事となります。
買って読んでいただく読者が優先されるのが理想ですが、どちらかに偏重してはいけません。
そのバランスをとったうえで、どういう企画を練るのかが腕の見せどころです。
どちらの技術も出版業界に勤め、企画編集の仕事を任されないと経験することができず、
出版の業界自体が狭く専門知識の塊であるので、一朝一夕で身に着けることは難しく、またカタチにする技術も必要です。
では、題名にある「制作代理店」とはなにか。
それは、編集や企画をせず、渡された内容をそのまま書籍化するだけ。
という業態は「制作代理店」となります。
制作代理店であれば、”果たして印税分配を受け取る必要があるのか”という疑問はありますが、代理店として電子書籍を作るのであれば、比較的簡単に作ることができるので、新規参入も可能かと思います。
ですが、いざ著者から原稿をいただいて書籍化するというビジネスモデルで、編集を名乗るのは難しいでしょう。
さて、今回 ざっくりと出版業界について書きましたが、それには書いた理由があります。
GWに大阪のとある企業に電子書籍の商談に伺います。
電子書籍を売るのではなく、それを媒体にどういう「企画」を展開するのか。
雑誌を作っていたころの企画力が試されるのです。
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